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2005年 イベント&トピックス

第2回 WFP生徒作文コンクール 入賞作品

全国都道府県教育委員会連合会会長賞

見えない津波を防ぐには
山脇 菜津子   お茶の水女子大附属中学校3年  (東京都)

「世界には食べたくても食べられない人がいるんだから。」日本中の多くの人が一度は耳にしたことがある言葉ではないだろうか。私は小さい頃に言われた。その時は「そんな人達と比べられても困る」としか思わなかった。そんな考え方は大間違いだと思ったのは結構最近だ。

私は学校で飢餓について触れる機会があった。飢餓の背景には貧困の問題があり、貧困は病気や教育など他のたくさんの問題につながっていた。又、それらが悪循環を作り出している事を知った。子供達は空腹をこらえて家族のために働き、そのせいで体を壊したりする事もある。写真で見た小さな男の子は、手や足は今にも折れそうなぐらい細いのにお腹だけがぽっこりと膨らんでいた。それでも体が動けば毎日何時間でも働いて「生きていくんだ」とがんばっている人達がいるのだ。

調べていく内に、飢餓で苦しんでいる人達が今生きていることが私の中で初めて現実味を帯びてきた。そして気がついたことがある。私があの時「飢餓で苦しんでいる人と比べられても困る」と思ってしまったのは、自分の中でその人達がただ「かわいそうな」人なだけだったからではないか。もちろんいつもお腹がすいているのはとてもつらい事だけれど、その人達はただ「つらい、つらい」と言っているわけではない。このままでは嫌だからどうにかしようとしているのだ。それに対して私が抱くのが「かわいそう」だけではあんまりではないだろうか。

さて、そう考えてみても飢餓に苦しむ人達はやっぱり遠い。私にはまだ知らない事だらけだろうし、勘違いしている事もきっとある。何ならできるのか。考えてみて出てきたのはとりあえず三つだ。一つ目は食べ物を大切にする事。あたりまえだからこそ絶対にやるべきだと思う。二つ目は募金に参加する事。お小遣いの中からなので本当に少しだ。でも全く無いのと十円でも五十円でもあるのは違うはずだ。三つ目は飢餓についてもっと知ろうとする事。知らない事が無くなるというのはまず無いだろう。それに、例えば相手は、「たくさんの飢餓に苦しむ人々」ではなく一人一人の個人だと思って知ろうとすれば、少しは理解しやすくなるかもしれない。

見えない津波はとても大きそうだ。私が一人で自分の考えた事をやっても簡単に波にのみこまれてしまうと思う。でも、世界中の人達がそれぞれ考えて実行したら。それは津波に対抗できる大きな防波堤になるのではないだろうか。

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