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2005年 イベント&トピックス

第2回 WFP生徒作文コンクール 入賞作品

佳作

食べ物に感謝して
星 悠夏  会津本郷町立本郷第一小学校5年  (福島県)

私の家では、食事の時、いつもうるさく言うのが父である。はしを持つ姿勢が悪いとしかられるし、おかずを残してもしかられる。父はめったに食事を残さない。だから私がごはんを残すと、父はいつもこう言う。
「こんなに残して。世の中には食べたくても食べられない人たちがたくさんいるんだよ。」
私が魚を残すと、
「魚の命をもらって、私たちは生きているんだから、魚に感謝して食べなさい。」
と、父はきまったように言う。
「ああ、父の口ぐせがまた始まった。」
と思いながら、しかたなく私はごはんを食べる。
「世の中には食べたくても食べられない人たちがいる」ということを、私はある日テレビを見て初めて知った。戦争で家を焼かれ、満足な食事をとることができない人々の姿がうつし出された。特に子どもたちがかわいそうだった。うつろな目をして、泣くことも笑うこともできない、今まで見たことのない表情をしていた。「飢え」というおそろしい現実に立ち向かって生きていかなければならないのは、とても大変なことだと思った。

私はさっそく本で調べてみた。そこでおどろいたことは、日本が世界で一番たくさんの食べ物を捨てているということだ。日本では一年間に二千万トン以上もの食べ物がむだに捨てられている。世界の食料援助量が一千万トンというから、日本で捨てられた食べ物が世界の困っている人たちの口に入ったら、大勢の人が救われることになる。

どうしてこんなにたくさんの食べ物を残して、平気でいるんだろう。「もうおなかいっぱいだから食べられない」とか、「おいしくないから食べたくない」「古くなったから捨ててしまおう」などと、こういったことで簡単に捨ててしまっていいのだろうか。私は世界の中で、飢えで苦しんでいる人たちに対して何だかとても悪いことをしているような気持ちになってきた。

私は、祖母から戦争中の食べ物の話を聞いたことがある。今から六十年も前の話だ。米がなく、いもやかぼちゃなどを代用食として食べていたそうだ。祖母は、いつも食べきれる量かどうかを考えて、食事を作っている。作りすぎたものは冷凍保存して、必要な時に必要な量だけ出して食べている。山菜やきのこなどを干して、長く保存する工夫もしている。ずっと昔、食べ物がない苦しさを味わったからこそ、食べ物のありがたさがわかっているのだと思う。今の私たちは、「飢え」ということを知らない。それはとても幸せなことだが、食べ物に感謝することを忘れているのは、ある意味で不幸なことだという気がする。食べ物のありがたさを知り、感謝して口にする、このことが今の私たちに必要なことではないだろうか。

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