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ホームイベント&トピックス>作文コンクール 入賞作品

2006年 イベント&トピックス

第3回 WFP生徒作文コンクール 入賞作品

外務大臣賞 中学生部門

ペットボトル一本運動
京都府 聖母学院中学校 2年 大橋 萌(おおはし もえ)

 「バサッ!」
 友達がランチを丸ごとゴミ箱にぶち込む。オーストラリアでの話だが、ホストファミリーの愛情いっぱいのお弁当が、「口に合わない」という理由だけで捨てるのだ。あぜんとした。ふと、こんな詩を思い出した。

 おにぎり一つ/そまつにすれば/世界のどこかに/おにぎり一つ/足りない人が/かならずできる/ほんとうだ(河野 進)。

 今捨てられたお弁当を必要としている人がどこかにいる。そう考えるとつらくなった。飢えをなくすどころか増やしているのは私たち自身ではないのか。

 ホームステイ先の家では、全くおやつがでなかった。夜になるとお腹がすいた。私にとって初めて体験する、ちょっとした「飢え」だった。寝る前ほんの数時間の「飢え」は、日本でのぜいたくさを思い出させた。その中でも特に「水」が贅沢だと思えた。オーストラリアの人々は、水をとても大切にしていた。あれだけ広大な土地と豊かな資源を持ちながら、「save water」が浸透していた。シャワーを15分使っただけで怒られた友達がいたほどだ。

 わが身をふり返る。「水と治安は安全な日本」では、いつでもどこでも安全な水が飲めるにもかかわらず近頃は水道水に飽きたらず、ペットボトルの水を買っている有様だ。一本の値段は水道水と比べて千倍もするというのに。こんなぜいたくが公然とまかり通っていることに誰も気がつかないのだろうか。自動販売機にはさまざまな飲料水が欲深い購買者の口を待っている。

 世界中には飢えで苦しんでいる人々が約8億人もいるという。その内の約3分の1は子どもだ。喉をからし、骨と皮状態の子どもたちの叫びが聞こえそうだ。
 「水・を・く・だ・さ・い!」

 今ペットボトル産業の売り上げはどれくらいあるのだろう。調べてみると約4兆円にも達していることが分かった。一人ひとりが一本分を我慢すれば、それでどれだけの人々の喉をうるおすことができるのだろうか。小学校の時、「おにぎり一つ運動」をしたと同じく、今、「ペットボトル一本運動」を始めたい。ペットボトル一本を我慢する「小さな飢え」を募金として集め、飢えで苦しんでいる子供たちに届けたい。同じ地球社会の一員として、WFPが目指す「2015年までに飢えた子どもをなくす」ことの協力者となりたい。

 オーストラリアでの生まれて初めての「小さな飢え」体験が、世界の飢えで苦しんでいる人々を少しでも減らしたいという決意をさせてくれたのは、大きな収穫だった。

 水いっぱいをがまんすれば/水いっぱいを喜ぶ子どもがいる/ほんとうだ。

 オーストラリアで小さな「飢え」を体験した私が、今新たな行動を始めようとしている。

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