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2006年 イベント&トピックス

第3回 WFP生徒作文コンクール 入賞作品

佳作

おにぎり一つデー
神奈川県 湘南白百合学園小学校 5年 冨木 美結(とみき みゆ)

 (いつもよりたくさん食べないと。)
 
 わたしは、朝食を口いっぱいにつめこみながら考えていた。ようち園の時、12月になると、毎週金曜日のお弁当は、小さな塩おにぎり一つだけと決まっていた。これは、ようち園の先生方が、食事も満足に食べることができない、飢えている人々のことを考え、思い出すためにこの計画が実行されていた。

 しかし、小さなわたし達にとっては、この意味がよくわからず、つらい、ゆううつな金曜日でしかなかった。正直いって、自分のにぎりこぶしより少し大きいぐらいのおにぎりを食べても満腹にはならない。しかも、具材が何も入っていないのだ。あっという間に食べ終わってしまう。まだまだお腹はへっているし、悲しくて、泣きたくなった。

 そうなると、集中力がなくなり、『何もしたくない、声も出ない、相手に気持ちを伝えるのもいや。』 じわじわと怒りなのか、何なのかわからないがイライラする。だれかをきずつけてしまいそうな気分になってくる。そして、いつの間にか、周りが白黒の世界になってくる。

 実際に、わたし達が、そんな気持ちを味わうのは少しの時間だけ。帰ったらおやつがある。夕食もたっぷりある。今度は食べたい、食べたいというよく望が、我先にと飛び出してくる。ついたくさん食べてしまう。食べると、とても幸せな気分に満たされる。カラーの世界がもどって、足に感覚がもどってくる。

 しかし、世界の飢えている子ども達は、毎日、あのおにぎり一つ口に入れば良いほうだ。いつまでも暗い世界にしずんだままだ。心にナイフでえぐられたような、きずが残るだろう。

 今、11才になって、はっきりわかったこと。『おにぎり一つデー』というのは、いつもは決して感じることがないひもじさを味わうことができ、飢えている子ども達の気持ちに一歩でも近づける。その上、多くの人がかん単にすぐ実現できる。学校で、一年に一回でも『おにぎり一つデー』を全生徒で実行し、話し合うことによって、多くの人々がぼ金などに積極的になると思う。(まだ意味がわからないからやらない。)ではなく、わたしのように小さい時の体験が、大きくなってから理解できたということでも良いのではないだろうか。

 わたしは、今すぐ飢えている子ども達に、直接手を貸してあげられない。しかし、『おにぎり一つデー』を通して飢えを実感するという種をまけば、きっとよいアイディアが集まって、いつか世界から『飢え』という文字がなくなるにちがいない。

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