2006年 イベント&トピックス
第3回 WFP生徒作文コンクール 入賞作品
佳作
一人一人の力を集めたら・・・
北海道 函館市立中島小学校 5年 三浦 舞子(みうら まいこ)
「ああ、一口でも水を飲みたい。」
5歳の時、私は急性胃腸炎で入院した。そして、三日間絶食絶飲を医師から言い渡された。母は、私が食べたくなるからと、隠れて食事を取っていた。二日目の日、
「口をすすぐぐらいは構わないけれど、絶対に飲んではダメだよ。手術になるよ。」
担当の医師から許可が出た。私は、水を口に含めるだけでも嬉しかった。しかし、母は私が間違えて飲んでしまわないか、口をすすいでいる間、気が気ではない様子だった。私が無事に口をすすぎ終わると、
「よく我慢したね。明日までがんばろう。」と、私の頭をなでてくれた。本当は、すすいだ水で良いから、一口飲みたいと思っていた。まさに喉から手が出そうだった。四日目、医師の許可が出て、コップ半分の水を飲んだ。この世の中で一番おいしく感じた。その後、少しずつ出された重湯なども、
「食事ってこんなにおいしいんだ。食べられるって幸せなことなんだ。」
と、心の底から嬉しかった。たった三日間でもこんなに苦しかったのに、常にお腹をすかしている8億人以上の人々は、どんなに苦しいことだろう。それなのに、私の周りでは、食べ物が何のためらいもなく、無駄に廃棄されている。世界には、全ての人が食べるのに十分な食料があるはずなのに、先進国が独り占めしていることは、『ハンガーマップ』を見れば明らかだ。この偏りをなくすには、どうしたらよいのだろうか。
一般家庭から出る食品ロス量は、平成17年度、一人一日当たり47.3g。廃棄した理由は、『料理の作り過ぎ』、『食品の鮮度が落ちた』、『食品の消費期限・賞味期限が過ぎた』といった回答が多かったそうだ。いずれも、各自が少し配慮をすれば、簡単に無駄な廃棄は減らせそうだ。
学校でも多くの残飯が出る。みんなの嫌いなメニューの日は、特に多い。私が以前通っていた神戸の小学校でのことだ。給食室におかずの食缶を返す時、残さず食べているクラスは、『モグモグ賞』というミニ賞状がもらえた。私のクラスでは、勲章のように壁に飾っていた。一枚でも増えるように、小食の私もがんばって食べた。そうしてミニ賞状が増える度、クラスの残飯は減っていき、私達や、調理員さんの笑顔が増えていった。
『5秒に一人、子供が飢えに関する病気で亡くなっている。』という現実に、私は『食べる』ことを改めて考えさせられた。健康な体がなければ、何も始まらないのだ。私達は食べ物の無駄をなくし、その分、飢餓に苦しんでいる人々の助けに回すべきだ。一人一人の力は、必ず大きな力になるのだから。
「お手伝い、いつもありがとう。」
母が今週のお小遣いに100円をくれた。この100円玉一枚で、3人の難民に一日分の食事を届けることが出来るのだ。私は100円玉を握り締め、募金をするために郵便局へと走った。
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