2006年 イベント&トピックス
第3回 WFP生徒作文コンクール 入賞作品
佳作
私に今できること
パナマ日本人学校 2年 小森 夏実(こもり なつみ)
夜7時、私はテーブルのまわりに座り、母の手料理を家族3人で食べる。そして学校であったことやテレビのニュースについて話をする。こんな風に当たり前のように過ぎていく時間の中、地球のどこかで小さな命が奪われている。
私たちが住んでいる地球では、飢餓によって約8億人以上の人々がお腹をすかせて苦しんでいる。その中から毎年約600万人の5歳以下の子どもたちが亡くなっている。私、いや、学校や家族の誰から見てもとても信じ難い数字である。
私が初めて飢餓のことについて知ったのは小学校6年生のときだった。その頃の私は、好きな物を食べ、嫌いな物は捨て、食べ切れない物は残していた。120円の缶ジュースも、飲み切れないときは簡単に捨てていた。120円の缶ジュース一つでも世界のどこかで人が救われることを知り、私は世界のことに気にかけるようになった。
ハンガーマップを見ると、アフリカを中心に飢餓のために亡くなっている人々がたくさんいる。しかし、中米や南アメリカも少ないとは言えない。私は、栄養不足人口が2.5%のアメリカ合衆国から34%のパナマに転校になると聞いたときは、正直不安でたまらなかった。
パナマ市内は思ったよりも都会で、ビルが立ち並び、スーパーマーケットには物があふれている。外国の人や自動車も多く、生活に苦しんでいる様子はあまり見られない。
ところが、都市から少し離れたところに行くと、道端で小さな子どもが小物を売ったり農園で働いたりしている。この子たちは学校にも行けず満足に食べられないかもしれないが生きるのに一生懸命だ。もしかしたらこの子たちの中にアインシュタインのような天才がいるかもしれない。もしかしたらモーツァルトのような音楽の天才がいるかもしれない。そう思うと、私はこの子たちのために何かできないかと考えるのだが、治安の問題もあり、私一人ではどうすることもできず途方に暮れてしまう。
パナマに住んでいて、貧しい子どもたちの暮らしを目にするものの、私にできることは限られているのではないだろうか。私はパナマ日本人学校の児童生徒会で募金活動を提案し実行した。また、飢餓や貧困についても学習している。
比較的恵まれた暮らしをしている私たちにとって、やはり募金活動のような形で積極的に関わっていくことは大切ではないだろうか。また、私のように海外で生活している者は、少しでも現地の暮らしや問題点を理解して、日本に住むみんなに声をかけていけるようにしたいと思う。
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